勉強法は、基礎を中心に苦手科目を毎日欠かさず勉強するのがポイント。私は「不得意科の悪循環」と呼んでいますが、苦手科目は、後回しにしがちで、勉強量が少ないのも苦手の一因になっているので、毎日の勉強は、苦手な科目から始めてほしい。英語を例にすれば、単語を一日何個、熟語を何文と決めて暗記に努めれば、毎日繰り返すことで、知らず知らずのうちに基礎力がつき、案外得意な科目になっているかもしれません。一人で、毎日勉強する自信がない場合は、予備校の夏期講習に参加する方法もあります。予備校の夏期講習は、科目ごとにコース設定されているのが一般的で、苦手科目だけを集中的に選択も可能です。中には、「不得意科目は捨てて得意科目を伸ばした方が受験に有利」という考えの受験生もいます。一理ありますが、入試の合否は総合力で決まることを考えれば、不得意科目をなくすことがやはり近道といえます。もちろん、科目ごとの偏差値にほとんど差がない受験生はこの対象外です。夏休みであっても、配点の多い科目に重点を置く勉強法が重要なのは言うまでもありません。
受験は、単に合格・不合格の問題ではなく、受験生活の過程での各家庭の取り組み方が、その後の子どもの生き方に影響するのです。ある大学の学生課の職員からこんな話を聞きました。母親から学生課に電話がかかってきた。「息子が宿題を忘れていったので、これからファックスするから渡してほしい」と。職員が「お母さん、大学というところは、学生がキャンパスのどこにいるかつかんでいません」と話すと、今度は「履修屈が出ているのだから調べれば、どこの教室にいるかわかるはずだ。息子が徹夜してやった宿題なので、なんとかしてほしい」と今や大学生になっても、親が関与しています。これも小学校時代からずっと手を掛けるような育て方をしてきたからにはかならないでしょう。
東大など難関大学の合格者が多く、「○○学園に入れたなんてすごいわね。うらやましいわ」と、親は周囲から羨望のまなざしで見られていても、実際に通っている子どものほうは勉強面でも友だち関係でも自信をなくし、毎日暗い顔で通っているとか、勉強ばかりで人生の経験不足の生徒が多く、人格が極端に未成熟だったり、精神面で不安定だったり、コミュニケーション下手がそろっている…などということが結構あります。逆に、学校を見た感じではとても好印象をもったのに、親戚や近所の人から「以前は怖い不良学校だった」、「公立高校の滑り止めだった」「レベルが低いと思っていた」などといわれてしまうと、この学校はやめようと、せっかくの見学をムダにしてしまう場合もあります。でも、昔はいまいちだった学校が、現在はとても魅力的な学校に変わっているケースはよくあることです。昔の姿を知っている親ほど敬遠したくなります。学校の中身をそれほど変えていける力をもつ学校であるほど、わが子を伸ばしてくれるものでも言うまでもなく中学受験は周りから評価されるためにするものではありません。わが子がきちんと成長するうえでどのような学校がもっともふさわしいのか、そうした視点で選ぶことが大切なのです。